Care と Cure という整理
From 「Care」と「Cure」 :民間と行政、二つの世界で見えたこと|miyasaka by 宮坂学さん
民間企業にいた頃、「課題解決」って言葉がよく出てきた。ようするに、問題を「Cure(治療)」するってことですよね。私も当時は「課題解決エンジン」なんていうフレーズを使ってた(笑)。効率よく課題を解決する、問題を根本から取り除く——そんな合理性が求められる世界。でも、行政やエッセンシャルワーカーの多い今の職場に移って気づいたことがある。世の中には、「Cure」できない事柄がたくさんある。
行政の仕事は、「Cure」をすぐに実現することが難しい課題を扱うことが多いと思う。病気や貧困、孤独みたいな、すぐに「課題解決」ってわけにはいかないかもしれない。それでも、Care——つまり「寄り添うこと」「気にかけること」を求めてる人がたくさんいる。Care Workって対人業務が多くて、テクノロジーでスケールするのは難しい。でも、だからこそ、私が担当する情報技術で少しでも支えられたら、Careを必要とする人に届く何かが作れたら。
Care と Cure という整理、なるほどなあ。自分の思考様式は Cure に寄っている気がするので、もっと Care 的な発想を取り入れていけるとバランスがよくなるかもしれない。うっすらとでもそういう自覚があったから、キマグレエフエムで「ケア上手になっていきたい」という話をしたんだろうな。
https://open.spotify.com/episode/1Si9Mu7kxfLjQfIlVXhXh8
「Cure」と「Care」の歴史的な分岐
歴史を振り返ると、「Cure」は結果を重視する科学や技術の領域に進化して、民間企業や医療の基盤に。一方で「Care」はプロセスや関係性を大切にする領域として、行政やエッセンシャルワーカーの仕事につながる。
地域の小学校や Teacher Teacher のコミュニティに関わっていると、Care の重要性を感じるシーンは多くある。Care のパワーが高い人ってのはいて、ぼくは Cure 寄りの人間としてそういった人たちとうまく連携していけるとよさそうだな、とも思っている。